FEELING
「つまり、今夜はボクとリナさんが同じ部屋・・・という事で決定ですね♪」
『・・・・・・・・・・・・・・・は?』
事の始まりは数時間前です。
リナとガウリイは、時間の都合上ここらで一泊する事になりました。
木々の向こうに見える町灯りに近づこうと歩きましたが、いくら歩けども一向に近づきませんでした。
なぜかと言うと、思いっきし超難解な、自然の迷路になっていたからです。
空を飛んで行く―――という手もありますが、最近リナはガウリイを意識し始めてるらしく、『彼を腰に捕まらせて飛ぶ』という事をしなくなっていました。
戦闘などの特別な場合は別ですが。
結果、自力で歩き、やっと村まで辿り着いたのは夜も半ばの事です。
無理やり宿屋のおばちゃんに頼み、どうにか泊まれないかと頼んでみました。
「空き部屋?あぁ、・・・それならあと1部屋しか空いてないよ。
でも別に問題ないじゃないの。
あんたたちなら、それでいいんじゃないのかい?」
答えがこれでした。
「そっかー・・・。それじゃ しょうがないわね。
ガウリイ、あんた外のそこらへんで寝てちょうだい」
リナは当然だというように告げました。
「ええっ!?なんでいつもオレばっかりそうなんだっ!!」
当然ガウリイは抗議しました。
「こんな可愛い女のコが野宿なんて危ないし」(きっぱり)
負けました。
「いつも野宿してるだろ?」
もう一度抗議してみました。
「だから余計ベッドで寝たいんじゃない。分かってないわねー」
やっぱり負けました。
「そうですよ、ガウリイさん。
女性を一人、ほっぽり出すおつもりですか?
いけませんねぇ・・・『オトメゴコロ』が分かってらっしゃらない・・・」
「・・・ゼロス!?」
突然リナの後ろで、ゼロスの声がしました。
びっくりして振り向くと、声だけでなく、本人がそこにいました。
「いきなり出てきて人の耳元でつぶやくなーーーっ!!
だいたい、なんであんたがこんな所にいるのよっ!?」
「それは――」
「秘密なのか?」
おおっ!ガウリイは、どうやらゼロスにはちょっぴり強い(?)ようです!
ゼロスは後ろを向いていぢけています。
しかし、気を取りなおしたのか話し始めました。
「暇だったんで♪」
「あ、そう・・・」
ゼロスの精一杯な答えをリナは軽く受け流しました。
これ以上は教えてくれないと思ったからでしょうか。
ゼロスは話しを戻しました。
「何をそんなにモメているのですか?
リナさんお一人で部屋を使う。
それで全てオッケーじゃありませんか?」
「オレはどうするんだ?
外で寝るのはいいが、誰かがリナを襲ったら、すぐ助けに行けないじゃないか」
(・・・・・・問題発言・・・・・・?←違う。)
「あぁなるほど。つまりガウリイさんは、近くにいないとリナさんを守れないって言ってるんですね?」
「ま・・・まぁそういう事だ」
リナはこの言葉を聞いて、ちょっと照れくさくも、嬉しい気持ちになっていました。
「つまり、今夜はボクとリナさんが同じ部屋・・・という事で決定ですね♪」
『・・・・・・・・・・・・・・・は?』
リナとガウリイの声が見事にハモリました(^^;)
「どっ、どうしてそうなるのよ!!」
「だから、ボクがちゃんと守りますから♪」
この時、ガウリイさんはちょっぴり怒っていました。心のなかで。
しかしリナの両肩に手を乗せ、目線を合わせ、やさしく話しかけました。
「リナ・・・」
「な・・・なによ・・・」
「これからする質問にちゃんと答えろよ?」
「・・・わかったわよ」
リナは、目線を合わせてるぶん、いくらかいつもより近い視線にちょっとうろたえました。
「人間と魔族、信用できるのはどっちだ?」
「そ・・・そりゃぁ人間に決まって・・る・・・・・・」
語尾のほうで、質問の意味を理解してしまいました。
リナの負けです。
「ほら、リナ。とっとと部屋に行くぞ」
「え・・・あ・・・・・・ちょっ・・・」
引きずられるようにして階段を上っていきました。
「・・・随分人間らしくなってしまいましたねぇ・・・ボクは」
ゼロスはそうつぶやいて消えました。
「あれ・・・?ガウリイ、まだ起きてたの?」
お風呂からあがって来たリナは、いすに座って外を見てるガウリイに声をかけました。
「ああ。まだ髪も湿ってるしな」
「そっか。あんたの髪、長いもんねー」
『・・・・・・・・・・・・・・・』
話しが終わってしまいました(−−;)
「じゃ、あたしは先に寝るから。おやすみ」
間がきつかったのか、そう言うとマントをかぶり、床に横になってしまいました。
「おいリナ。ベッドで寝ろよ。オレが床で寝るからさ」
「いや、気にしないで。今日は床で寝たい気分なの」
『・・・・・・・・・・・・・・・』
またしても間が。(−−;)
「うきゃ・・・?」
突然リナの体が浮きました。
・・・というか、正確にはガウリイが抱き抱えてました。
「ななななななっ」
リナは混乱しています。
そのままベッドへと運ばれました。
ぎし・・・
やさしくリナをおろすと、マントではなくシーツが掛けられました。
「せっかく部屋がとれたんだ。床で寝てちゃ意味ないだろ?」
「いやっ、でもね、ほんとにあたしの事は気にしなくていいのよ?
あ。そーだ。あんたがベッドで寝な・・・ぅんっ・・・」
突然ガウリイのキスで言葉をさえぎられました(早!)
「いーからそこでおとなしく寝ろ。
オレのことは気にしなくていいから。
床に行こうとしたら、またキスするからな」
それだけ告げると、自分は床に寝転びました。
その後、リナは寝れずにいました。
唇の感触がまだ鮮明に残っています。
「ガウリイ・・・」
小さくつぶやいてみました。
嬉しい・・・けど、あまりにもいきなりな出来事に、未だにドキドキしていました。
「せっかく部屋がとれたのに、床で寝てちゃ意味・・・ないわよね」
ガウリイが言っていた事を思いだしていました。
「ねぇ、ガウリイ・・・。まだ起きてる?」
「ん?ああ」
「なんで部屋がとれたのに、わざわざ床で寝てんのよ」
「え・・・?」
ガウリイは、意外だ――というように驚いていました。
「隣り―――空いてるわよ?」
「い・・・いいのか・・・?」
「いいわよ。ただし寝てる間に変なことしないでよね」
「ああ、わかったよ」
たぶん、この時のガウリイはかなり幸せだったのではないでしょうか?
「おやすみ、リナ」
「んぁ!?なんでそこでキスするのよーー!」
頬にキスしたし(^^;)
「だってさっき『寝てる間に』って言ってただろ?だから今はいいわけだ。
じゃ、おやすみ、リナ」
「だーかーらーー!!」
また(汗)
当のガウリイは、さっさとリナに背を向けて寝てしまいました。
そんな後ろ姿を見て、リナは怒る気が失せていました。
きっと、態度では怒っていても、心は嬉しかったのでしょう。
「おやすみ、ガウリイ・・・」
そう言うと、ガウリイに背を向けて、目をつぶりました。
目をつぶっていると、背中の体温が伝わってきます。
もしかしたら気持ちと一緒に・・・・・・
あとがき。
シリアスなんだか、ギャグなんだか(^^;)
4時間くらいで仕上げました。
頑張ったぞ、私。自分の中では、新しいパターンの書き方です。
結構面白い感じになったと思います。よそ様のガウリナ小説を読んでて、『呪文、または言葉をキスで止められる』ってパターンが多くて、
「あー、私もこうゆーの書きたいなー」って。でも、あんまりいちゃいちゃしてほしくなかったので、
やや甘甘にしました。
いや、そうでもないかも(汗)とゆーか、『髪が湿ってたから起きてたのに、そのあとしっかり横になってるぢゃんー!』って意見は不可です(笑)
それと、ゼロスごめん、みなっコごめん。私はガウリナ派なのよね(^_^;)
(↑ゼロリナ派)